【ギタリスト】コンプレッサーを使うと下手になるのは本当なのか?
- 2021.03.25
- 機材系


どうもカールです。今回のテーマはギターを弾いていた方や一部の方が口にする「コンプレッサーを使うと下手になる」というのは本当なのか?ということについて書いていこうと思います。
音を圧縮して均一にすることが目的のエフェクターですが実際に使うとどうなか?というのをメインに使うなら気を付けた方が良い部分なども書いていければと思います。
コンプレッサーを使うシチュエーションとは?
まずギターを弾く際にコンプレッサーをどのような瞬間で使用するかといいますと
- クリーンでのカッティング
- アルペジオでの粒をそろえる
- 常音で全体の補正
- クリーンでのソロでサスティンを稼ぐ
等々クリーンサウンドや軽めのクランチサウンドで使用される方が多いと思います。
ここで下手になるという方がよく言うのは「ダイナミクスが無くて平坦なつまらないサウンドになる!」「音の粒は右手でそろえるものだ!」というものです。
確かにコンプレッサーは設定した音量を上回るものを圧縮する(設定した音量まで下げる)ので音的には平たんに聞こえるかもしれません。
しかし個人的な意見を言いますと
コンプの設定が極端であったり下手だとつまらない音しか作れません
なのでコンプの設定をちゃんとしてあげればダイアナミクスもありつつ原音のイメージも崩れません。
「右手で音は作る!」は正しいのですがコンプレッサーというエフェクター事態にするのは話の軸が違います。コンプレッサーを使っても右手で音は作れます。
レコーディングされた音には必ずコンプレッサーが掛かっています
近年のレコーディングされた音源(おおよそ80年代以降)ではほとんどの楽器(ヴォーカルも含みます)にコンプレッサーがかけられています。
基本的にレコーディングで使用するコンプレッサーとギターで使用するコンプレッサーは違います。スタジオで使用されるコンプレッサーはギター用エフェクターよりもよっぽど高額で自然なものですが根本的な考え方は一緒です。
音の大小の差をなくして聞こえないものを聞こえるようにしたり、大きすぎる物を押さえて全体でバランスをとる作業を必ずミックス等では行います。当然ギターにもコンプレッサーが使用されます。
もちろん極端にかけたりというのは狙って行わない限りしません。しかし大小の粒を右手でそろえることが可能でも必ずレコーディングしたものにはコンプレッサーをかけます。
しかし音源を聞いて「この音源はコンプレッサーを使ってるから下手くそだ!」と言う方はいないのです。何故でしょう?
ギター用のコンプレッサーはなぜ下手になるなど批判されるか?
少し話がそれましたがここまでコンプレッサーが使われるシチュエーション、アルバムなどの音源にはコンプレッサーがほぼ確実に使われているよというのを書いてきました。
ここからは本題である「コンプレッサー使うと下手になる」というのがなぜ言われるようになったのかということをまとめていきたいと思います。
コンプレッサーを使うと下手になると言われる理由:ギター用コンプレッサーの派手なかかり具合
コンプレッサーを使ったら下手になる考えらる理由はギター用コンプの音色の変化が受け付けられないということだと思います。
多くのギター用コンプの場合エフェクターをオンにするとコンプレッション感が強すぎて源音との変化が大きいです。
音痩せに感じる方もいるかもしれませんが、これは単純に音を強烈に圧縮しているだけなんです。多くのギタリストが愛用するメーカーのものでも極端な変化でキャラクターがガラッと変わってしまう時があります。
特にシンプルなつまみが2つだけのものだとより顕著に変化してしまってのっぺりとした平坦な音になります。
エフェクターだから当然音は変わります
この変化が受け付けられない方がコンプを毛嫌いして下手になるなど言ってしまっているのかと思います。
この変化はメーカーによっても変わりますし変化の少ないものもあります。しかしギター用のコンプレッサーの場合はそのコンプレッサーの音という1つのエフェクトとしてとらえられることも多いです。
クリーンブースターでさえ音が変わるのですからコンプレッサーは当然変わります。スタジオ系のコンプレッサーでも有名どころはそれぞれキャラクターがあります。
コンプレッサーの役割、使い方を正しく理解していれば下手にはなりません
さてここまでコンプレッサーというエフェクターについての話が多かったですが、ギターでコンプレッサーを使用したら下手になるか?についての答えはNOです。
しかし歪み等と同じでちゃんと音作りをしないと当然いい音で弾けないので下手になります。
あくまで音楽的に考えて正しく設定しないといけません。ここでいくつか筆者がコンプレッサーを使用する際に注意している点を紹介します。
つまみが少ない機種はCompやSustainの値を極力低めから音作りしましょう
ギター用コンプレッサーの中にはつまみが2つしかないものがあります。基本的に
・どれだけコンプレッションさせたいか?(CompやSustain等メーカーによって名前が違います)
・全体の音量の設定(Level、Outputなどなどの名前です)
になっています。
デフォルトの12時くらいの値ですと強くかかりすぎてしまうケースも多いので1度コンプレッションなしの状態から徐々に上げていくことをおすすめします。
もし様々なシチュエーションで使用を考えるのであれば多少値段が張ってもより細かく設定できるものを選んだ方が吉です。
もしくはブレンダー等のエフェクターと合わせて原音とのバランスをとるのも手段の1つとして考えられます。
自然なサウンドがいいのであれば原音がミックスできるものがいいです。
上記の最後にも書きましたが、原音とミックスできるものの方がより理想の音作りに近づけると筆者は考えています。
原音とミックスできないものはそのコンプレッサーの音100%になってしまうのでどんなにコンプレッションを小さくしてもそのエフェクター本来のサウンドになってしまいます。
もちろん好みですが、音の変化が気になる方はミックスのつまみで原音と混ぜながら調節するのがいいと思います。
オンとオフで極端な音量変化がないようにする
圧縮が強すぎるとと音量が下がっていきます。
圧縮が強すぎる=平べったい音になります
なので少し音量が下がるかな?くらいの設定でまず使用してみることをお勧めします。
ギターでのコンプの役割を理解する
基本的にライブなんかでコンプレッサーを使用する場合は他の音と混ざって埋もれすぎないために使用することがほとんどだと思うのでその場合そこまで極端な圧縮は必要ありません。
少し圧縮してあげればバンド全体でも音が前に押し出されてしっかり抜けてくれます。
ギター単体で弾いているとあまり変化がない、粒がそろってないかな?くらいでも実はしっかりとコンプは掛かっているので心配ありません。
ここで間違える人はギター単体で弾いたときにコンプで圧縮しすぎて粒をそろえようとしてしまってバンド全体で抜かない音になってしまっています。もう言い訳できませんね?あなたの音作りが下手なだけです。
コンプは使いこなせれば演奏を手助けしてくれます。
バンドで演奏する場合は音量をある程度固定する必要があります。ボリュームペダルを使えば細かく設定できますが余り細かく設定しようとすると演奏に支障をきたす場合もあります。
そこでバンド全体の邪魔をせずにギターの音を前に押し出してくれるのがコンプレッサーです。
正しく使えば演奏の手助けになってくれること間違いなしです。
メインのテーマはここで1度終わりですが、ここからはオススメのコンプレッサーを紹介していきたいと思います。
おすすめのギター用コンプレッサー
メインの内容は終わりましたので今回の記事で書いてある内容を踏まえて筆者のおすすめのコンプレッサーをいくつか紹介していきたいと思います。

1つ目に紹介するのはベーシストからも人気の高いEmpress Effectsのコンプレッサーのバージョンアップ機種になります。
バージョンアップによりギター用とベース用が発表されてより専門性が増しました(カラーはブルーとシルバーの2種類あります。)
注目するポイントは原音を損なわないナチュラルなサウンドと音作りの幅です。
スタジオ系コンプなどに近いつくりの本機種はいわゆるギター用のコンプに比べるとデフォルトの状態で大きな変化がないのが特徴です。
余り変化がないとは言えinputとoutputのつまみでかなり細かく設定できるので設定しだいではかなり強めにもかけれるので幅広い音作りが可能です。
MIXつまみもついていますので原音とのバランスもとりやすいです。
全体のバランス調整のマスターコンプとしてカッティングなどで強めに掛けるなど目的に合った仕様が可能となった機種かと思います!
XOTIC / SP Compressor

2つ目に紹介するのはクリーブースター等で人気のあるXoticから発売されているコンパクトなコンプレッサーの紹介です。
シンプルな2つのつまみですがミニスイッチでコンプレッション感のつよさ(Hi,Mid,Low)とブレンドノブで原音とのバランスが調節できるのでコンパクトかつシンプルですが目的の音に近づけることができると思います。
内部スイッチでコンプの掛かりはじめも調節が可能なので省スペースで幅広いジャンルで使用できる1台かと思います!
Keeley / Compressor Plus

3つ目に紹介するのはモディファイ系の物からKATANA BOOSTなどのクリーンブースターまで国内外問わずに人気のエフェクターブランドKeeleyのコンプレッサーです。
Keeleyのコンプは様々なラインナップがありますがこちらのモデルは中間のモデルかと思います。
コンプレッサーとしての機能はシンプルなものですがTONEとBLENDノブがついていますので他の2機種同様作りこみやすいかと思います。
ハムバッカー、シングルコイルの切り替えもついていますので自分の使用ギターに合わせてすぐにセッティングできるのも魅力の1つかと思います。
価格も14000円台と手が出しやすいと思います!
コンプレッサーは悪い機材ではない
ギター用のコンプレッサーの多くはコンプレッション感の調節にCompやSustainという名前で
ギター用はエフェクトのかかりが強いものもあるので難しいかもしれませんが使いこなせれば演奏の手助け、全体とのバランスを保つのに役立ちます。最初は難しいかもしれませんが導入を検討してみてはいかがでしょうか?考え方次第では歪みにも使えますよ。
それではまた次回!
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