ハムバッカーのコンプレッション感はなぜ嫌われるのか【ギターピックアップ】
- 2021.08.30
- 機材系

どうもギターを弾いているカールです。
今回のテーマはピックアップです。
ピックアップは主にシングルコイルとハムバッカーで分けられますが、ハムバッカーは高出力のモデルが多くハードロック、ヘヴィーメタル等で幅広く愛用者が多いピックアップです。
今回はそんなハムバッカーの1つの問題でもあるコンプ感に関して個人的意見満載で語っていければと思います。
ハムバッカーのコンプ感
近年様々なメーカーからハンドメイドの物やアーティストモデルが発売されているピックアップですが、ハムバッカーに関してはナチュラル、コンプ感のないというを売りにしているものが多く見られます。
そんなピックアップのコンプ感ですが、そもそもコンプ感ってなんやねん?って話ですよね
ハムバッカーのコンプ感がつよいと
- 高音域がつぶれていく
- 音圧が増していく
- 立ち上がりが遅くなる
等々が一般的に皆さんが感じているコンプ感といわれるものかと思います。
ハムバッカーは皆さんご存じの通りシングルコイルを2つ直列につないでパワーアップさせたものです。
単純にパワーアップしている分、シングルコイルとは違い太さ、出力が出ます
その際の上記の主な要因がコンプ感につながっています。
出力が強いほどコンプ感を感じる
そんなハムバッカーですが、当たり前ですが出力が上がるほどコンプ感が増します。
出力の強いピックアップはノイズに強く、歪みやすいという特徴があります。
そのためハイパワーピックアップの多くがメタル等のジャンルに合わせて調節されています。
しかし出力があがるとコンプ感が増していき上記にも書きましたが、高音域はつぶれていき、音圧は増し、立ち上がりが遅くなります。
今回のテーマに戻りますが高出力なピックアップで目立つコンプ感を嫌う方が近年は増えてきているということになります。
ジェント系の流行で広がる多弦ギターとダウンチューニング
さて一時期は高出力なピックアップが大流行したにもかかわらず、近年なぜ嫌う方が増えてきたのかといいますと1つには単純にジャンルが多様化してきたというのが考えられます
メタルとひとくくりにいいましてもジャンルは90年代後半から爆発的に広がりました。
そんな中で多弦ギターの流通やダウンチューニングの使用も広がっていきました。
しかし高出力なハムバッカーは高音域のつぶれや音圧のせいで低音弦を綺麗に鳴らし切れないと思った方が増えてきたのでしょう。
実際に7弦等は歪ませすぎるとあまりきれいにアンプから出力されません。
そんな時にハムバッカーであっても出力を抑えたヴィンテージ系のピックアップがメタルシーンでも注目され始めたわけです。
実際はヴィンテージ系のピックアップをモダンにするという何とも言えない矛盾を感じるピックアップが求められるようになったわけです。
アクティブピックアップ、もしくは高出力なパッシブピックアップ一辺倒だったメタル、ハードロックシーンにも変化が訪れたわけですね。
それ以降のモダンメタル系を中心に矛盾を体現したピックアップを愛用している方が増えていきました。
時代が1周しました
またメタル以外のジャンルでも時代が1周して60~70年代のサウンドが流行っています。
コンプ感のない、悪く言えば音圧の低いサウンドを求めてギターサウンドも変わってきたように思います。
ヴィンテージ思考は以前からありますが、近年はさらに激化していると思います。
それにともなって高出力のピックアップではなくヴィンテージ志向のピックアップが必然的に求められたのだと思います。
ヴィンテージPAFの値段が上がってきたのもここ10数年かと思います。
ダイナミクスへのこだわり
1周回ったのもありますが、ネオソウル、ブルースをはじめとしたダイナミクスをしっかりと表現しているギタリストが改めて注目され始めたのもコンプ感を嫌う方が増えた理由の1つかと思います。
0~100まですべて使うという考え方が世間に広がり始めた結果高出力のピックアップは扱いにくいものとなってしまったのかと思います。
低出力ハムバッカーのすすめ
ここまでなぜ高出力のピックアップが嫌われたのかを簡単に書いていきましたが、近年注目されている低出力のピックアップをいくつか紹介していきたいと思います!
LINDY FRALIN ( リンディーフレーリン )
Pure PAF Set Zebra

PAFを再現したものはたくさんありますが、評判が高いものといえば LINDY FRALIN でしょう。
リプレイスピックアップは多く存在しますが、大手メーカーとは一味違うクオリティを提供してくれること間違いなしです!
Bare Knuckle Pickups ( ベアナックルピックアップス )
The Mule Bridge Zebra 50mm

メタル系のイメージが強いベアナックルですがヴィンテージ系の評判も高いです。というかヴィンテージ系がそもそも売りでした。
代表的なのがペリフェリーにミーシャのモデルがありますが、ここではPAF系のモデルを紹介させていただきました。これ以外にもモダンメタル系においての新たな選択肢として素晴らしいピックアップを作り続けています。
また今までのピックアップとは異なるデザインのものもありかっこいいです。
Aftermath

LUNDGREN ( ラングレン )

最後はメシュガーのギタリストの使用で有名なラングレンの紹介です。
名前がもうかっこいいですね!
それは置いておきまして、8弦を使用するバンドでもあるメシュガーは以前までのハイパワーなピックアップではなくこのメーカーで少しパワーを落としたモデルを開発してもらっています。
Model M8 BRIDGE

ラングレンもビンテージサウンドを再現することに定評のあるメーカーですが、強そうなピックアップの開発以降日本でも注目され始めた印象です。
一般的にはメシュガーのイメージですが上記のようなビンテージ系も作成しているの気になるとことです!
ダイナミクスをしっかり表現してくれるピックアップがトレンドです!
さて今回のテーマはここまでです。
ジャンル等の事も書きましたがダイナミクスをフルに活用する。または低音を綺麗に再生してくれるというのが現代のトレンドになってきていることで、ピックアップの考え方も変わってきたように筆者は思います。
ピックアップなんて王道でいいじゃん
と思われる方もいるかもしれません。もちろん王道メーカーのピックアップもいいものはたくさんありますが、現代かなり多くのメーカーが時代に合わせて様々なピックアップを開発していますので、試しに調べてみるのも面白いかもしれませんね!
機材系の記事は他にもありますので合わせて読んでいただけると嬉しいです!
詳しくはこちらから!
それではまた次回!
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