LINE6 HELIXでの音作りのコツを紹介!~アンプでのリターン挿し編~

どうもギターを弾いているカールです。
今回のテーマはHELIXでの音作りアンプ等へのリターン挿し編です。
以前ラインでの出力でおすすめの音作りを紹介しましたが今回はリターン挿しです。
以前の記事はこちら
ラインからの出力で自宅等でも気軽に練習、録音ができるHELIXですがライブ等での演奏の場合は複数の使い方が考えられます。
今回はその中ならアンプ等へのリターンへ挿して実際のアンプを利用する音作りについて書いていきたいと思います。
ライブハウスやリハーサルスタジオに備え付けのアンプを使用する事を想定していますのでアンプを持っていない方でも同じことが出来ますので是非HELIXをお持ちの方は挑戦してみてください!
リターン挿しの際のセッティング
まず実際にリターン挿しの場合はどのようなセッティングをしているのかというと主に2種類あります。
- マーシャル等の真空管アンプを用いた場合のリターン挿し
- JC120等のトランジスタアンプを用いたリターン挿し
の2つです
この2種類の使い方でそれぞれ変わるので、順番に説明していきたいと思います。
まずは真空管アンプを使用する場合の音作りです。
真空管アンプにリターン挿しする場合の音作り
まずはマーシャルのDSLやJCM900等の真空管アンプのリターンを使用する場合での音作りについて解説していきたいと思います。
チューブアンプの場合はライン出しの時に使用していたAmpブロックではなくPreAmpブロックを使用します。

PreAmpブロックの説明がLINE6の公式にありますので引用しますと
プリアンプ さらに、アンプのプリアンプ段階のトーンのみを提供する、各Ampモデルのプリアンプ・バージョンの 完全なセットも含まれています。Helixを外部アンプに接続する場合にお勧めします
という説明があります。
Ampブロックを使用してしまうと、パワーアンプ部分の再現までされてしまっていてチューブアンプでのリターン挿しの場合抜けが悪くなったりします。
本物の真空管での増幅や挙動があるのでHELIX側ではプリアンプの再現だけで十分です。
さて基本的なセッティングはこの辺にしまして実際に音作りの際に筆者が気を付けているポイントをいくつか紹介していきたいと思います。
チューブアンプを使用する場合の音作り 1:チューブアンプ本体のプレゼンスを活用する
リターンに挿す場合はアンプ本体のコントロールがほとんど使えません。
しかしプレゼンスや一部のアンプについているレゾナンスはアンプのパワーアンプ部分にかかるコントロールなのでリターン挿しの場合でも使用できます。
レゾナンスはあまりありませんが、プレゼンスはほとんどのアンプについています。
そんなプレゼンスはリターン挿しの場合エフェクターのTONE的な役割をしてくれます。
実際にリターンに接続した際になんとなく音がこもって聞こえる、レンジが狭く感じる場合にプレゼンスを上げていくとこもった感じが消えてすっきりすることが多いです。
PreAmpブロックにはプレゼンスがついていないので実機のプレゼンスで補正してあげると求めるサウンドに近づけると思います。
チューブアンプを使用する場合の音作り 2:PreAmpブロックのEQはフラット気味でいい
2つ目のポイントはPreAmpサイドセッティングです。
基本的にはフラット気味でいいと思います。
モデルによってはデフォルトで極端なセッティングになっていますがそれらのモデル以外はフラットなものが多いです。
実際のアンプを触るとわかると思いますが、つまみを軽く触ると意外と音が変わります。PreAmpブロックもそれに近い挙動をしますのでフラットから微調整程度で十分いい音になります。
チューブアンプを使用する場合の音作り 3:マスターは上げ目でもいい
3つ目はライン出力でも書いたマスターの調節です。
ライン出力の場合はあまり上げすぎない方が良いと書きましたが、チューブアンプを使用する場合はあまりシビアに考えなく手もいいと思います。
ライン出力の際はパワーアンプの再現としてもマスターセクションが作用するのですが、PreAmpブロックの場合はパワーアンプの再現がないので単純な全体の音量と思っていただいていいと思います。
もちろん好みなので一概に正解はありませんが実機のチューブアンプは充分なヘッドルームがあるのでマスターを上げても迫力はそのまま音がつぶれるケースはほとんどないと思うので思い切って上げ目でいいと思います!
完全なクリーンを出力する場合は適せん調節するといいと思います。
JC120等のトランジスタアンプにリターン挿しする場合の音作り
さてマーシャル等のチューブアンプのリターンに挿して使用する場合の音作りを紹介してきましたがここからはJC120等のトランジスタアンプを使用する場合の音作りのおすすめを紹介していきたいと思います!
まずは筆者がライブ等で実際に使用しているルーティングを見てみましょう。
Ampブロックを使用する

チューブアンプのセッティングとは異なりAmpブロックをしているのが最大の特徴です。
チューブアンプの場合は実機のパワーアンプをフルに活用していますが、トランジスタアンプの場合は真空管を使用していないのでHELIX側で再現するとより音作りの幅が広がると思います。
トランジスタアンプを使用する際にAmpブロックを使用する時にもう1つメリットがあり、ラインでの出力が可能になります。
ステージ上の音はJC120等でモニターし、お客さんに向けた音はラインから出力した音を…というように自宅で作ったサウンドをそのままライブでも使用できます。
そんなメリットもあるトランジスタアンプにリターン挿しする際の音作りのポイントをいくつか紹介していきたいと思います。
トランジスタアンプにリターン挿しする場合の音作り 1:音を作りの際に音を聞く距離を遠目にする
1つ目のポイントは音作りする際の距離です。
備え付けのマーシャル等の真空管アンプの場合4発キャビネットである場合が多いかと思います。
真空管アンプの特性もあると思いますが、スピーカーの位置も高いことがあり比較的近い位置でも音作りをしやすいと思います。
しかしトランジスタアンプの場合スピーカーが2発のものが多く、スピーカーの位置が低いです。
またトランジスタアンプの場合若干音が遠くまで飛んでいることが多いので実際に音作りする時は少し離れた場所でアンプの音を聞いてみるといいと思います。
トランジスタアンプにリターン挿しする場合の音作り2:まずは自宅で音を作りこんでおく
2つ目はチューブアンプと異なる部分ですが自分の欲しい音をまずはヘッドホンでもいいので自分の家で作りこんでおきましょう
そして実際にアンプを使用するときにCABブロックをオフにするかルーティングを変更してアンプから音を出してみましょう
おそらく想像していた音とは異なると思います。
当たり前の話ですがアンプの特性があるので自宅で作った音とは異なります。
しかしそのアンプの特性を加味したうえで色々変更した方が自身の求めている音からぶれないのでお勧めです。
アンプの特性をある程度そのままにしてもいいと思いますし、JC120あるあるのJCっぽさをなくすためにいろいろ試してみるのもいいかもしれません。
トランジスタアンプにリターン挿しする場合の音作り 3:ライン出力の場合アンプはあくまでもモニター程度に
3つ目はラインでの出力が前提ですがステージ上のアンプの音はあくまで自分が圧やフェードバックを得るためのものと思うといいと思います。
アンプからマイクキングしてもらい音を出す場合はアンプでしっかり音作りした方が良いのですが、ライン出力の場合はアンプからの音を目安に音作りしすぎない方が良いです。
足元にモニターがある場合は自分の音を返してもらってもいいかもしれません。
また自身のライン出しの音を確認するためにステージから降りてみるのもいいかもしれません(あくまで自身の音の確認です)
筆者のやっているルーティングの場合はライン出力とアンプの音が共通です。なので細かく作りこむのは難しいかもしれませんがライン出力はPAさんも扱いやすいので遠慮なくライン出しを申し出てみましょう!
シンプルな操作性ですが音作りのアイディアはたくさんあります
さて今回のテーマはここまでです。
HELIXは発売から6年ほどたちましたが年々様々な派生モデルが登場していき徐々にユーザーが増えてきています。
HELIX系のエフェクターすべてに言えるのが操作がシンプルで簡単ということです。
他のメーカーに比べるとできることが少なく感じるかもしれませんがライブや自宅で使用する場合は意外にも試し切れないほど細かく設定できます。
実際のところ筆者も購入してから5年経過しますが購入当初と現在では音作りが結構違ったりしています。
いろいろ試せるので楽しいですし、ライブでも問題なく使える音質、拡張性を持っていますのでまだ持っていない方は是非トライしていただきたいですし、持っている方は今回紹介したアイディアを試してもらえるといいなと思っています。
今後もアップデート等で様々なことができると思うので筆者も楽しみです!
それではまた次回!
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