ギター用パワーアンプのおすすめを紹介します

どうもカールです。
今回のテーマはパワーアンプです。
近年多くのメーカから発売されているアンプシミュレーターの普及とともに再度注目されなおしたパワーアンプ。
筆者もHELIXとともに使用してきました。
そんなパワーアンプを今回は経験談を交えて紹介していければと思います!
パワーアンプは大きく分けて2種類
さて早速紹介していきたいのですが、その前に簡単にパワーアンプの説明をさせていただきます。
パワーアンプは音を増幅するためのものです。
増幅手段はギターに関しては2種類ありまして真空管での増幅かトランジスタでの増幅です
一般的なアンプで言うところのマーシャルかJC120みたいな違いと思ってもらっても構いませんが、パワーアンプの場合はプリアンプがないので筆者目線での特徴を簡単にまとめていきます
真空管で増幅するパワーアンプ
マーシャルなどのアンプ同様に真空管で音を増幅していくタイプのパワーアンプの特徴は
- 真空管ならではの暖かさと音圧
- プレゼンス、レゾナンスのコントロール
- 近年のアンプシミュレータをアナログ回路で増幅するのでよりリアルになる
というのが主な特徴かとおもいます。
真空管でのアナログ回路を用いての増幅なので実際の真空管アンプ同様の音圧が得られるのはもちろんの事、アンプシミュレーターがデジタル回路で構成されていてどこかデジタル臭く感じる部分をパワーアンプが補ってくれます。
また一般的なアンプ同様にパワーアンプセクションでの調節になるプレゼンスや一部のメーカーで採用されている超低音域を調整するレゾナンスを調節することが可能なモデルが多いです。
デメリットといいますと癖のないクリーンな音を安定して増幅するためにはある程度のワット数が必要になり、それに応じて大きめのトランスやパーツが必要になり重いです...
しかし一般的なアンプに比べればはるかにコンパクトで軽量であるためセッティング等で苦労することはあまりないかと思います。
トランジスタで増幅するパワーアンプ
2つ目のトランジスタで音を増幅するタイプのパワーアンプの特徴は
- 非常にクリアかつクリーン
- 軽くて小さいものが多い
- 近年はプリアンプのみならずコンパクトエフェクターのみでの使用も可能
というのが主な特徴化と思います。
基本的に電子回路での増幅ですので真空管アンプのドライブ感は得られませんがその分完全にクリーンです。
また真空管を用いた機種は上記にも記載してあるように重いですが、トランジスタを用いたパワーアンプはコンパクトな機種が多く、軽いものが多いです。
また近年発表されているものに限りますが、パワーアンプでありながらプリアンプなしでも一般的なアンプのように使用できるものもあります。
デメリットといいますと、デジタル回路での増幅なので音質面が気になる方は多いと思います。
コンパクトな分、音圧が感じれないなど真空管を意識するとどうしてもギャップが大きいかもしれません。
近年のパワーアンプは素晴らしいが国内の流通がいまいち…
さて簡単な説明ですが大きく2種類のパワーアンプの特徴とデメリットを紹介しました。
近年のパワーアンプは往年の名器にも劣らないクオリティを持ちながら利便性を兼ね備えています。
しかし1時期に比べると代理店の撤退等で気軽に購入できるものが少ないのが残念な点です。
そこで今回はまず現在でも気軽に購入できるものを紹介したのちに中古等であれば現在でも手に入るものを紹介出来たらなと思います。
筆者も使用したものがいくつかあるので個人的意見もまじえて紹介できればなと思います!
現在代理店があり通販等でも気軽に手に入る機種
まずは国内での流通が現在もあるモデルから紹介していきます
スペックや利便性をメインにおすすめを紹介していこうかとおもいます。
SEYMOUR DUNCAN / Power Stage 200
1つ目に紹介するのは発表から電源等の問題で国内での流通が2年ほど遅れましたが、前評判と海外のモダンギタリストが多く採用していることから人気の高い SEYMOUR DUNCAN の Power Stageです。
こちらはコンパクトで軽量なトランジスタ回路で増幅するタイプのパワーアンプになります。

国内での流通モデルは上記の200ワットモデルのみです。
発表当初はコンパクトな170ワットモデルとラックマウントが可能でハイパワーの700ワットモデルの2機種が展開されていましたが国内での販売は実現なりませんでした、しかしその後2代目の機種としてコンパクトかつハイパワーなモデルとして発表されたのが現在国内でも正規品が購入可能なPower Stage200になります。
コンパクトかつ200ワットの大容量、そしてキャビネットシミュレーターを搭載等以前の2機種のいいところを合わせたモデルです。
またこのモデルはプリアンプやアンプシミュレーターを搭載したマルチエフェクター以外でもPedal Platform Amp(ペダルプラットフォームアンプ)として一般的なアンプのようにペダルボードから直接入力してすることも可能です。
現代これほどコンパクトで使い勝手のいいパワーアンプはないかと思います。
トランジスタでの増幅でありながらクリーンかつアンプシミュレーターの歪みとの相性が非常に良いです。
気軽に自宅で作りこんだサウンドをスタジオやライブハウスで大音量で弾き倒すにはもってこいのモデル化と思います!
FRYETTE / PS-2 POWER STATION
2つ目はFryette(フライエッテ)のPower Stationになります。
こちらはフルチューブということもあり真空管で増幅するパワーアンプになります。
PS-2ということなのでこちらも先ほどのSeymour Duncanと同じで2代目の機種になります。
しかし1代目も国内では流通しており現在も幅広い層のミュージシャンが使用しています。

このフライエッテというメーカーは80年代以降活躍したスタジオミュージシャンをはじめとする多くのアーティストに使用されたVHT創始者が代表を務めているメーカーです。
代表機種である2902は今でも使用アーティストがいるほどの名器です。
そんな名器の意思を受け継いだのが今回紹介しているPS-2になります。
大型であった2902等のパワーアンプと比較するとはるかに小さく軽量になっています。
モノラルでありワット数も50ワットと2902等のステレオかつ90ワットの使用に比べれば小さくなってはいますが現代のサウンドシステムであればモノラルがほとんどですし、真空管を使用したフルチューブ仕様なので50ワットでもかなり音がデカいです。
筆者は1時期このパワーアンプをライブでも使用していました。
使用感として
- マーシャル等のスタジオ添え付けアンプと遜色ない音圧
- クリアな音質
- ライブ等でのトラブルは一切ない
という点で好んで使用していました。
VHT時代から頑丈で壊れにくいというのが強みだったのはそのまま引き継がれていますし、音質も申し分ありません。
アンプシミュレーターで作った音色はリアルアンプと比較しても全く差がありません。
音量調節に加えてプレゼンスとデプス(レゾナンス)も備えていますのでアンプシミュレーターらしいサウンドをそのままキャビネットから出力できますし、アンプらしく調節することも可能です。
またセンドリターン、リアクティブロード、小型のアンプの音量を上げる機能までついています
価格としては10万を切るくらいなので少し高価に感じるかもしれませんが、これだけの機能であらゆるニーズにこたえれるなら買いだと思います!
サウンドハウスで購入現状気軽に購入するのは難しいが中古市場も人気の高い機種
現状で気軽に購入出来て筆者がおすすめなのは2機種と少ないですが中古市場であったり並行輸入を視野に入れるとまだまだおすすめの機種はあります!
ということでここからは現在新品購入は難しいですがバリバリに使える機種を紹介していきます!
KOCH / ATR-4502
まず最初に紹介するのはオランダのアンプメーカーKOCH(コッホ)のパワーアンプATR-4502です。
ステレオチャンネルの45ワットのアンプになります(モノラルでも使用可能)
こちらのアンプはトランジスタとチューブのハイブリットになってます。
パワーアンプ部分はトランジスタの増幅になりますが、プリ部分に真空管を採用しているためトランジスタの軽さと真空管のドライブ感を再現しています。

こちらの機種も筆者であるカールは使用したことがありますが、単純に良いです。
近年のデジタルアンプシミュレーターをよりリアルにするのが目的あるため筆者の使用しているHELIXなどのアンプシミュレーターとの相性は抜群です。
どうしても感じるデジタル臭さをKOCH独自の技術でリアルなサウンドに変えてします。
シンプルな機能ではありますがそれに代えがたい音質は手に入ります。
中古等であれば手に入れやすい値段で販売されているので是非チェックしてみることをおすすめします!
iSP STEALTH ULTRA-LITE
最後に紹介するのはノイズリダクションで有名なiSP Technologiesが販売しているパワーアンプStealth Ultra-LITEを紹介していきます。

ISP TECHNOLOGIES/STEALTH ULTRA-LITE POWER AMPLIFIER
このパワーアンプの特徴はとにかく小さいことです。筆者はこちらの機種も使用していました。
小さいとはいえ最大出力90ワットを誇るので音量は全く問題ありません。
トランジスタでの増幅なのでフラットな出音でシンプルに大きな音を出してくれるという印象でした。
またトレブル、ベースのEQを搭載していて非常に効きがよいのでライブ等で気になればアンプ側できがるに調整できるのが強みです。
こちらも現在は新品の購入が難しく中古市場での購入がメインなるかと思いますがコンパクトなのでギターケースに気軽に入れれますしサウンドシステムの拡張にうってつけです!
サウンドシステムにパワーアンプという選択肢を!
さて今回のテーマはここまでです。
80年代から90年代の曲で聞こえるギターには必ずパワーアンプが組み込まれていました。
その全盛期からブームが過ぎ去りましたがいまだにサウンドの核をになっているのはパワーアンプです。
日本の環境では導入が難しく感じるパワーアンプですが、コンパクトかつ軽量になっています。
サウンドのアイディアとしてパワーアンプと視野に入れてみてはいかがでしょうか?
筆者が投稿しているHELIXの音作りの記事ではリアルアンプのリターン挿しをメインとしていますがパワーアンプであればさらに効果を発揮すると思います。
興味があれば是非そちらの記事も読んでみてください!
それではまた次回!
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