エフェクターは少なくてシンプルな方が音はいいのか?【ギター機材】

どうもギターを弾いているカールです。
今回のテーマはギターの音作りで必ず直面する問題の1つでもある機材の量に関しての記事になります。
ギターとアンプは必ず使うので今回はそこから増えていくエフェクターの数に注目していきたいと思います。
現代ギタリストは必ず1つは足元に何かを置いているものです。
皆さんもシンプルなものから複雑なものまで数やルーティングは違えどボードを使ってエフェクターを並べた経験があるかと思います。
そんなエフェクターたちはシンプルな方が良いのでしょうか?
そんな部分に注目して筆者の個人的意見を交えながら書いていければと思います!
エフェクターの数による音の変化
さてまず前提としていい音、悪い音は除いたエフェクターの数による音色の変化を確認しておきましょう。
エフェクターの個数によって変わるのですが厳密に何個並べたらとかはないのであくまで2~3個のシンプルなものを少ないと10個ほどつないだものを多いと思ってもらえればと思います。
ギターの音は
エフェクターの数が少ない→音の劣化が少なくギターの音がそのまま伝わる
エフェクターの数が多い→ギター本来の音が劣化してこもった音になりやすい
とういうのが基本的な考え方です。
電子工学や機械に詳しい人、エフェクターメーカーの方が書いている記事ではなぜそうなるのかを詳しく説明してくれているので気になる方はそちらも参考にしてみる事をおすすめします。
簡単に説明するとエフェクターの数が増えることでギターとアンプまでの距離が長くなるのでギターからの信号がどんどん劣化していくわけです
よくハイ落ちと言われますがエフェクターをたくさん繋ぐことでこのハイ落ちは起きるわけです。
ハイ落ちしないシンプルな機材の方が音は良いのか?
エフェクターの数による音の変化を確認したところで本題に戻ります。
機材はシンプルな方が音は良いのか?
これの答えは非常に難しいので筆者の意見を言いますと
かっこいいならエフェクターの数は関係ない
です。
投げやりな答えかもしれませんが本当の事です。
エフェクターの数によっての音の変化は先ほども書いたように多ければ多いほどギター自体の信号が劣化してハイ落ちや音の遅延がおきます。
しかしその劣化がプレイにまで影響が出るのはそれこそ何十個ものエフェクターを直列につないだりと相当の数が必要です。
もちろんバッファー等でのケアをしている方がほとんどですがスタジオミュージシャンの方の多くが大きめのライブの際に大量のラックやエフェクターを使用していますがかっこいい音です。
国内外を問わず90年代以降の著名なバンドのギタリストの方はシンプルな方もいますが多くの方は大量のエフェクターをスイッチャー等で一括管理している印象です。
つまり10個程度なら弾いてる側は違和感や音色の変化が気になってしょうがないですが聞いている側はそこまで気にならないものです。
もちろん10個程度でも粗悪なケーブルや状態の悪いエフェクターの場合大きく劣化しますがある程度の価格帯であれば現状で購入できるエフェクターやケーブルでそこまで質の悪いものは少ないです。
なので実際に劣化していても大きな変化はないのでかっこいい音はシンプルだろうが複雑だろうが作れます。
男のアン直!は音がいい?
またギターからアンプに直接つなぐ「アン直」といわれるものもありますが個人的にはそれがかっこいいと思ったことが一度もありません。
「ギターの音色は右手で作るもんだよ!エフェクターに頼っちゃダメ」なんて意見の方もいますしもちろんその考え方が間違っているわけではないです。
しかしギターソロで音量を上げるためには?透き通るようなクリーンを作るには?破壊的なサウンドを作るには?
エフェクターが必要です。
クリーンのソロであればあらかじめギターのボリュームを絞っておいてソロの時に上げればいいですがその時点で右手の役割ではないです(ボリュームノブを触るのは右手ですけどね)
右手で音色を作るのは間違いではないですし、アンプにダイレクトにつなぐことでギター本来のサウンドのみで勝負できて男らしいですがかっこいいかは別です。
練習やレコーディングにはアンプダイレクトのサウンドも選択肢に入りますがライブや作曲においてのアンプ直という考え方はギターの可能性を狭めているように思えます。
結論:シンプルでも複雑でもかっこいいならそれがいい
ここで簡単にまとめておきましょう。
ギターの機材は
- 増えると音色劣化につながる
- 少ないからいい音なわけではない
- 劣化してもプレイに大きな支障はない
- 聞いている側は劣化にあまり気づかない
- 多くて複雑でもかっこいい音を作る人はたくさんいる
- アンプ直だからかっこいいわけではない
というのがエフェクターの数による音色の変化と音としてどう感じるかという筆者の考え方です。
結局かっこいいのであればどのようなスタイルでもいいと思います。
求める音色がたくさんある場合はそれだけエフェクターが必要になりますし、音色が少ないのであればシンプルなエフェクターで済みます。
その中で必要最低限の数をチョイスするのが個人的には1番劣化が少なくいい音なのではないかと思います。
無駄な数のエフェクターはトラブルにつながりかねません。
10個程度なら劣化は気にならないといいましたが劣化はしているので無駄につないで劣化させる必要はありません。
そこはもうセンスかと思います。
必要最低限でかっこいい音を出せるように目指していただければいいかと思います!
劣化が気になるならバッファーを導入しましょう
さてエフェクターの数に関して少ないからいいわけではないと書いていきましたが劣化に関してはどうなっても変わりません。
多くてもかっこよければたくさん繋いでもいいですし劣化は聴いている側はあまり感じないと書きましたが弾いている側のメンタルとしてはやはり元気ハツラツなご機嫌サウンドの方が気持ちいいわけです。
なので劣化が気になるのであれば自分のメンタル用にバッファー等を導入してみましょう。
ここからはおすすめのバッファーをいくつか紹介していきたいと思います。
MXR ( エムエックスアール ) / MC406 CAE Buffer

MXR ( エムエックスアール ) / MC406 CAE Buffer
1つ目に紹介するのはMXRとCusutom Audio Electronixで共同開発されたバッファーです。
コンパクトか必要最低限のシンプルな構造で大きな変化がないのが特徴です。
ハイカット、ローカットスイッチと最大6dbのブーストが可能なスライダーがついていて最終段などに置くことで力を発揮するバッファーかと思います。
アウトが2つあるのでチューナーアウトもしくはステレオ配列などで使用可能です。
アウトは両方ともバッファー回路を通すか片方のみの通す内部のスイッチで切り替えができます。
SUHR ( サー ) / BUFFER バッファーアンプ

2つ目に紹介するのはギターでの人気もありますがRiotやKoko Boostなどのエフェクターも人気のSuhrのバッファーになります。
こちらも隠れた人気商品でコンパクトかつ上品な個体にSuhrの技術が詰め込まれています。
ナチュラル系なのはMXRのものと変わりませんがSuhrのバッファーはよりシンプルになっています。
またISOアウトというセパレートアウトがついていてこちらはバッファーとは独立した回路になっています。
ギターの信号をロスなくダイレクトに伝達させる目的で作成されたISOアウトはダイレクト音をレコーディングする際や空間系やモジュレーションのかかっていないドライなサウンドとかかったウェットサウンドを切り分けて出力するなど様々な用途で使用できます。
TRUETONE ( トゥルートーン ) / PURE TONE

3つ目に紹介するのは低価格かつ信頼度の高いバッファーであるPure Toneです。
上記2つのバッファーもナチュラルですがこちらのバッファーはさらにナチュラルなものとしてプロからも評価されています。
ギターから直接このバッファーにつなぐだけで劣化はなくなりギター本来のサウンドを提供してくれます。
近年バッファーの中でも明確な変化を表すために味付けをして無駄にハイが出てしまっているものも多く存在しますがこちらのバッファーは初期からある音色の変化なしのものです。
大きな違いが感じれないかもしれませんがコンパクトかつ低価格なので1度試してみる価値は大いにあると思います!
Empress Effects ( エンプレスエフェクト ) / buffer+

最後に紹介するのがコンプレッサーやEQなどで人気のあるメーカーEmpress Effectsのバッファーになります。
これまでのモデルに比べるとサイズが一般的なエフェクターと同じなので大きく感じるかもしれませんがその分機能が多いです。
まずバッファーとしてはあくまでナチュラルな部類の中での話ですが少し太くなる印象です。
今回紹介しているバッファーは基本的にすべてナチュラルですがメーカーなりの個性が多少あるのですがEmpressのものが一番変化はわかりやすいかもしれません。
バッファーとしてはここまでですがそれ以上に機能が盛りだくさんなので合わせて紹介しますと
- フットスイッチ長押しでミュート
- 最大30dbのクリーンブースト
- 切り替え可能なノイズゲート
- インプットの音量を調節できる入力PAD
- ジャンクションボックスとして使えるLoop in,Loop out
というようにただのバッファーにとどまらない機能が盛りだくさんになっています。
これらの機能がありながらあくまでトップクラスのバッファーであるのがポイントです。
よくバッファーはおまけで同様の機能がついているものはありますがこちらはあくまでもバッファーがメインです。
少し大きく感じるかもしれませんが上記の機能を他のエフェクターと組み合わせるとそれこそ機材が増えてせっかくバッファーを導入しても劣化が多かったりトラブルの原因なります。
価格は少し上がりますが1台で様々な悩みを解決してくれる非常に優秀なエフェクターかと思います。
エフェクターは可能性を広げるアイテムだと思います
さて今回のテーマはここまでです。
シンプルでかっこいいのはもちろん素晴らしいことかと思いますがそのために欲しいサウンドやエフェクターを我慢する必要はないと思います。
シンプルなところに少し面白い効果のエフェクターを足すだけでも演奏の幅は広がりますし、組み合わせはいくらでもありますから可能性は広がるばかりです。
多くなって劣化が気になるのであればバッファーや電源、ケーブルなどを見つめなおすなど対策はいくらでもあります。
是非自分に合ったボードを構築してみてください!
カール岡田のGuitar’s LABでは機材関係の記事だけでなく演奏に関する事やちょっとした悩みまでさまざまな記事を投稿しています。
よければこちらから合わせて読んでいただけると嬉しいです。
それではまた次回!
-
前の記事
ギターのピッキングを上達させる工程を紹介します 2022.01.06
-
次の記事
【小型ルーパーの決定版】TC ELECTRONIC / DITTO+を紹介 2022.01.21
コメントを書く